庫理村(読み)くりむら

日本歴史地名大系 「庫理村」の解説

庫理村
くりむら

[現在地名]花巻田力たちから

南西流する北上川を挟み矢沢やさわ村の対岸西方に位置し、北は田力村。庫裡村とも記した(天和二年惣御代官所中高村付、「邦内郷村志」など)地名はかつて花巻瑞興ずいこう寺の庫裏料田があったためと伝える。元和八年(一六二二)の南部利直蔵入物成申付状(花巻宗青寺文書)に村名がみえ、前掲惣御代官所中高村付には蔵入高一七五石余とあり、七ヵ年平均の免は三ツ八分九厘四毛。元禄十郡郷帳によると当村は田力村に入るとある。「邦内郷村志」では蔵分一四四石余、家数一九。享和三年(一八〇三)の仮名付帳では家数二一。北西方くず村地内の上沼・中沼、田力村地内の下沼(三沼を併せて御前沼という)などを水源として開田が進められ、のち穴沢あなざわ堤・田力堤や川から取水するうわ堰なども利用、さらに湧井戸を設けて用水不足に対処している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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