建部上村
たけべかみむら
[現在地名]建部町建部上
北と東は旭川に面し、南は宮地村、南西は富沢村に接する平場の村。「和名抄」津高郡建部郷の遺称地。村内を津山往来が通り、美作国久米南条郡福渡村へ船渡しがあった。また備中足守(現岡山市)への道の起点でもある。寛永備前国絵図に建部村として高六一四石とあり、船渡川幅三〇間とみえる。貞享元年(一六八四)の津高郡高目録(池田家文庫)に建部上村とあり、万引高二一石余、残高六四二石余。「備陽記」によると田畠三五町九反余、家数八三・人数四六二、池一、高瀬舟一。文化年間の「岡山藩領手鑑」によれば直高九八九石余はすべて池田栄馬の給地。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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