引き受(読み)ひきうけ

精選版 日本国語大辞典 「引き受」の意味・読み・例文・類語

ひき‐うけ【引受・引請】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 自分が責任をもって仕事を受け持つこと。担当すること。ある義務を負担することを約束すること。〔文明本節用集(室町中)〕
  3. 応対すること。
    1. [初出の実例]「他国の使節引請(ヒキウケ)等仕るべきの段御内旨もこれありし故」(出典:近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉七)
  4. 為替手形の支払人が、手形に署名して手形金額支払の主たる債務者になること。
    1. [初出の実例]「仕払人の引受を記入したる後は引受人とも呼ばるるなり」(出典:銀行小言(1885)〈富田鉄之助〉下)
  5. 有価証券の発行に際し、証券会社などがそれを売り出す目的で、発行者からその証券の全部もしくは一部を取得すること。あるいは、他に取得先がない場合、証券会社が残部を取得すること。
    1. [初出の実例]「売出し、引き受けいうようなことは、同業者としては、慎重で、えらく、力がいる」(出典:めし(1951)〈林芙美子〉立志伝)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android