引っ返す(読み)ヒッカエス

デジタル大辞泉 「引っ返す」の意味・読み・例文・類語

ひっ‐かえ・す〔‐かへす〕【引っ返す】

[動サ五(四)]ひきかえす」の音変化。「傘を忘れて―・す」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「引っ返す」の意味・読み・例文・類語

ひっ‐かえ・す‥かへす【引返】

  1. ( 「ひきかえす(引返)」の変化した語 )
  2. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行五(四) 〙 もとにもどる。もどってくる。ひっかえる。
    1. [初出の実例]「敵引っ返すと見てければ」(出典:保元物語(1220頃か)中)
  3. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
    1. もといた所へもどらせる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    2. 歌舞伎で、一度幕を引いて、下座(げざ)音楽拍子木でつないでおいたものを、再び急いであける。
      1. [初出の実例]「ト時の鐘にてツナギ、すぐ引っ返す」(出典:歌舞伎・四天王楓江戸粧(1804)三立)
    3. 裏返しにする。ひっくりかえす。
      1. [初出の実例]「何かちらしを引(ヒ)っ返(カヘ)して見て居る」(出典人情本・恋の若竹(1833‐39)初)

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