弟橘神社(読み)おとたちばなひめじんじや

日本歴史地名大系 「弟橘神社」の解説

弟橘神社
おとたちばなひめじんじや

[現在地名]北茨城市磯原町磯原

太平洋を見晴らす天妃(てんぴ)山(古くは朝日指(あさひさす)峰と呼称)上に鎮座。祭神は弟橘媛命。竜宮船魂神を配祀する。旧村社。山上には薬師如来が安置されていたが、徳川光圀は元禄三年(一六九〇)明僧東皐心越が護持してきた天妃聖神を代りに鎮斎、海上守護の神として大津(おおつ)・磯原(いそはら)両村の鎮守とした。天妃神または天妃水魂(てんぴみなたま)神社と称し、祭神は竜宮船魂神であった。山上には常に灯をともし、あるいは大旗を立て、漁船・廻船の目当てとした(天妃神書上、松岡地理志)。

乍恐以書附奉願上候事(磯原町朝日家文書)によると、弘化元年(一八四四)水戸九代藩主斉昭は天妃神は異朝の神であるとの理由から、笠原(かさはら)明神に改めることを命じたが、天妃神再興を願う村民の要望は強く、加えて合村まもない旧臼庭(うすば)村と磯原村との鎮守神をめぐる争いなどにより、笠原明神はついに勧請されなかった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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