デジタル大辞泉 「往んじ」の意味・読み・例文・類語 いん‐じ【▽往んじ】 《「い(往)にし」の音変化》[名]過ぎ去った時。過去。往時。むかし。「―をとがめずと申す事候へば」〈太平記・三八〉[連体]過ぎ去った。去る。「義仲―年の秋、宿意を達せんがために」〈平家・七〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「往んじ」の意味・読み・例文・類語 いん‐じ【往じ】 [ 1 ] 〘 連体詞 〙 ( 動詞「いぬ(往)」の連用形に、過去の助動詞「き」の連体形「し」が付いた「いにし」が変化したもの ) さる。さんぬる。いにし。過ぎ去ったところの。時を表わす語を修飾する。[初出の実例]「いんし安元三年四月廿八日かとよ」(出典:兼良本方丈記(1212))[ 2 ] ( 転じて ) 過ぎ去ってしまった時。また、その頃の事柄。過去。往時。むかし。[初出の実例]「往(インジ)の友に、はしたなくゆきあへり」(出典:地蔵菩薩霊験記(16C後)一三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例