後向(読み)うしろむき

精選版 日本国語大辞典 「後向」の意味・読み・例文・類語

うしろ‐むき【後向】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 向こうを向いてこちらに背中を見せている状態。
    1. [初出の実例]「片思 人しれず磯間に波はよせくれどうしろむきなる岩根松かな」(出典:出観集(1170‐75頃))
  3. 相手にしないこと。そっぽを向いていること。
    1. [初出の実例]「入れられぬ世と彌々(いよいよ)うしろ向きに成る心」(出典:うもれ木(1892)〈樋口一葉〉三)
  4. 発展進歩などに逆行する消極的、反動的なこと。また、その態度。⇔前向き
    1. [初出の実例]「そのときの心情はすでに後ろむきである」(出典:故郷忘じがたく候(1968)〈司馬遼太郎〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android