後藤丹治(読み)ゴトウ タンジ

20世紀日本人名事典 「後藤丹治」の解説

後藤 丹治
ゴトウ タンジ

昭和期の国文学者 皇学館大学教授。



生年
明治30(1897)年3月28日

没年
昭和38(1963)年5月1日

出生地
三重県宇治山田

学歴〔年〕
神宮皇学館本科卒,京都帝国大学文学部国文科選科〔大正13年〕修了

学位〔年〕
文学博士〔昭和26年〕

経歴
東京帝大史料編纂官補となり、昭和10年「太平記研究のため有栖川宮記念学術奨励資金を受け「戦記物語の研究」「太平記の研究」を刊行。16年立命館大学教授、29年大阪学芸大学教授、37年定年退官し、皇学館大学教授。中世軍記物語研究の先駆的業績をあげた。他に「中世国文学研究」「椿説弓張月」(上下)「太平記」(全3巻)、また日本古典全書「太平記」などの校註作業に当たった。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「後藤丹治」の解説

後藤丹治 ごとう-たんじ

1897-1963 昭和時代の国文学者。
明治30年3月28日生まれ。東京帝大史料編纂官(へんさんかん)補,立命館大教授などをへて,昭和29年大阪学芸大教授。中世の戦記物語や近世の読み本の研究で知られた。昭和38年5月1日死去。66歳。三重県出身。京都帝大卒。著作に「太平記の研究」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の後藤丹治の言及

【太平記】より


[《平家物語》と《太平記》]
《平家物語》と《太平記》《太平記》は《平家物語》に多くを負っているが,それらは主として挿話作成上の影響であって,無常観と呼ばれるような《平家》の思想を《太平記》が継承しているわけではない。《平家》の影響については後藤丹治の研究に詳しいが,そのいくつかを示しておこう。《太平記》巻十八の〈一宮御息所事〉は幸若舞《新曲》にそのままとられている有名な話であるが,これは《平家》巻六〈葵前〉を原拠としている。…

※「後藤丹治」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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