ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御坂層群」の意味・わかりやすい解説 御坂層群みさかそうぐんMisaka group 山梨県富士山北麓に接する御坂山地をつくる凝灰岩,火山岩からなる新第三紀の地層。河口湖畔,三ツ峠山麓などに石灰岩があって,なかに Lepidocyclina nipponica などの有孔虫化石を産出し,地質時代は新第三紀中新世初期とされる。御坂層群は本州中部を横断する地質構造上のフォッサ・マグナの最初の地層として重視されるが,御坂山地では層序があまり明瞭でなく,丹沢山地の丹沢層群,伊豆半島の湯ヶ島層群,富士川流域の西八代層群などの方が層序や地質構造などの研究が進み,これらがいわゆる御坂層群として扱われることがある。その特徴として,3000~1万mに及ぶ層厚,熱水作用によるグリーン・タフの形成,石英閃緑岩の貫入,丹沢山地では広域変成作用による結晶片岩の形成,暖海型化石の産出などがあげられる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by