御床村(読み)みとこむら

日本歴史地名大系 「御床村」の解説

御床村
みとこむら

[現在地名]志摩町御床

貝塚かいづか村の南、可也かや山の南西麓に位置し、東は辺田へた村。元禄期(一六八八―一七〇四)までは久家くが寺山てらやまとの間に海が入り込んでいた(続風土記)。文明一二年(一四八〇)一〇月、宗祇が富士に似た「御床といふ山」を遠望しており(筑紫道記)、可也山にあたる。天正一九年(一五九一)三月二三日の志摩郡惣田数付(朱雀家文書)によれば田二一町五段で寺領分とある。小早川時代の指出前之帳では久家村船越ふなこし村・新町しんまち村・貝塚村を含む御床村の田六三町六反余(分米九四一石余)・畠四一町六反余(分大豆一五九石余)。慶長三年(一五九八)分の志摩郡物成帳(朱雀家文書)では高一千一〇〇石余、物成五二八石余(うち大豆一二五石余)。その後、久家・船越新町貝塚の四村が独立し、同七年の検地高八二四石余、うち大豆九四石余(慶長石高帳)。慶安四年(一六五一)以来、代々鎌田家が御床触の大庄屋役を勤めた(「鎌田中家系譜」鎌田家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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