…杖に占有権が認められたのは,杖を依代(よりしろ)として神が降臨してくると考えられていたからである。神楽の採物(とりもの)の一つに杖がある(〈神楽歌〉)のも,また垂仁天皇のとき,倭姫(やまとひめ)命を〈御杖(みつえ)〉として天照大神にたてまつった(《日本書紀》)とか,〈御杖代(みつえしろ)〉とした(《皇太神宮儀式帳》)とされるのも,杖にまつわるこの信仰にもとづくものである。稲荷山(いなりやま)古墳出土の鉄剣の銘文にみえる〈杖刀人首〉の〈杖〉もこうした信仰と無関係ではなかった。…
※「御杖代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...