…杖に占有権が認められたのは,杖を依代(よりしろ)として神が降臨してくると考えられていたからである。神楽の採物(とりもの)の一つに杖がある(〈神楽歌〉)のも,また垂仁天皇のとき,倭姫(やまとひめ)命を〈御杖(みつえ)〉として天照大神にたてまつった(《日本書紀》)とか,〈御杖代(みつえしろ)〉とした(《皇太神宮儀式帳》)とされるのも,杖にまつわるこの信仰にもとづくものである。稲荷山(いなりやま)古墳出土の鉄剣の銘文にみえる〈杖刀人首〉の〈杖〉もこうした信仰と無関係ではなかった。…
※「御杖代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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