御狂言楽屋本説(読み)おきょうげんがくやのほんせつ

改訂新版 世界大百科事典 「御狂言楽屋本説」の意味・わかりやすい解説

御狂言楽屋本説 (おきょうげんがくやのほんせつ)

歌舞伎解説書。2編4冊。2世三亭春馬著。梅蝶楼国貞・一英斎芳艶(初編),一蘭斎国綱(第2編)画。初編1858年(安政5),第2編59年,江戸南伝馬町蔦屋吉蔵刊。歌舞伎舞台の構造,大道具小道具仕掛物等に関して図を中心にして解説し,囃子はやし鳴物の説明を加え,舞台裏のすべてを紹介しようとした書。舞台裏をのぞきたい,多用される仕掛物の種明しが見たい,という観客・読者の欲求に応じて作成されたものであるが,近世後期(幕末)の歌舞伎の独特な演出技巧を伝える好資料となっている。国立劇場刊《歌舞伎の文献》シリーズ2に複製,翻刻されている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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