デジタル大辞泉
「御苦労」の意味・読み・例文・類語
ご‐くろう〔‐クラウ〕【御苦労】
[名・形動]
1 他を敬って、その人の「苦労」をいう語。お骨折り。ごやっかい。「ご苦労をおかけします」
2 他人に仕事を依頼したときなどに、その苦労をねぎらっていう語。同輩以下の者に対して用いる。「遅くまでご苦労だったね」
3 苦労の成果がなくむだにみえることを、あざけりの気持ちを含んでいう語。「この暑いのにご苦労なことだ」
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ご‐くろう ‥クラウ【御苦労】
① ある人を敬って、その苦労をいう語。
(イ) お骨折り。ごやっかい。
※
日葡辞書(1603‐04)「Gocurǒ
(ゴクラウ) アッテ クダサレイ」
(ロ) 御心配。お心に掛けること。
※浄瑠璃・百日曾我(1700頃)三「わし事はナ、とらさまや少将さまの御くらうになされし故、まひの一手もまひならひ」
② 他人の骨折りを感謝することば。たいぎ。
※虎寛本狂言・
右近左近(室町末‐近世初)「是は何れも様、近頃御苦労に存まする」
③ 骨折りが無駄に見えることを多少の
嘲笑を含めていうことば。
※
吾輩は猫である(1905‐06)〈
夏目漱石〉六「此暑いのに御苦労にも
冬帽を被
(かぶ)って」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報