御釈迦(読み)オシャカ

デジタル大辞泉 「御釈迦」の意味・読み・例文・類語

お‐しゃか【×迦】

作り損ねた製品。不良品。また、使いものにならなくなったもの。「お釈迦にする」「傘がお釈迦になる」
[補説]阿弥陀像を鋳るはずが、誤って釈迦像を鋳てしまったことから出た語とされ、鋳物・製鉄工場などで使われ始めたという。

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精選版 日本国語大辞典 「御釈迦」の意味・読み・例文・類語

お‐しゃか【御釈迦】

  1. ( 「お」は接頭語 )
  2. [ 1 ] 釈迦牟尼(しゃかむに)を敬っていう語。
    1. [初出の実例]「死んで又くるおしゃかの身でもまよひ安さよ色の道つな」(出典:洒落本・客衆一華表(1789‐1801頃)富岡之套)
  3. [ 2 ] 〘 名詞 〙
    1. 四月八日の釈迦誕生の日に行なう灌仏会(かんぶつえ)。御釈迦様。
      1. [初出の実例]「もうお釈迦(シャカ)が近いから、裸も随分洒落れて居らぁ」(出典:歌舞伎・櫓太鼓鳴音吉原(1866)六幕)
    2. ( 誕生仏などが裸体であるところから ) はだか。転じて、勝負などに負けて無一物になること。
      1. [初出の実例]「八月八日の事なれば、お釈迦となして丸裸〈略〉悪口たらたら砕いたる後はざんぶり海の中」(出典:歌舞伎・忠臣蔵年中行事(1877)四月)
    3. ( 多く「お釈迦にする」「お釈迦になる」の形で用いる ) 製品を作りそこなうこと。また、そのもの。
      1. [初出の実例]「ひどいのになると飛行機のおしゃかを作ったり」(出典:記念碑(1955)〈堀田善衛〉)

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