御間(読み)オアイダ

デジタル大辞泉 「御間」の意味・読み・例文・類語

お‐あいだ〔‐あひだ〕【御間】

不用になること。おろそかにされること。
陸汽車おかじょうきとやらが彼是あちこち落成できたが…人車じんりき馬車も―だが、一体ありゃ何の利益ためかね」〈松田敏足・文明田舎問答〉
異性から相手にされないこと。
自己おいらといふ好男子いろをとこがゐるから、他のものはとても―だ」〈滑・七偏人・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「御間」の意味・読み・例文・類語

お‐あいだ‥あひだ【御間】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
  2. 不用になったり、行なわれなくなったりすること。また、そのために暇になること。
    1. [初出の実例]「紫がをあいだで、亜米利加紅(アメリカべに)でもうける積り」(出典歌舞伎・上総綿小紋単地(1865)五幕)
  3. 男女の仲が遠のくこと。また、異性から相手にされないこと。
    1. [初出の実例]「とかくあの与三郎には女がちやほやいたす。〈略〉、此方はいつでもお間(アイダ)」(出典:歌舞伎・与話情浮名横櫛(切られ与三)(1853)序幕)
  4. できないこと。不可能。
    1. [初出の実例]「此処へ来るまで横町はなし、片方は川、片方は人の家で、隠れん坊なら不可能(オアヒダ)だ」(出典:人情本・処女七種(1836‐44頃か)六)

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