御馬出町(読み)おんまだしまち

日本歴史地名大系 「御馬出町」の解説

御馬出町
おんまだしまち

[現在地名]高岡市御馬出町

とおり町の北端を東に折れた所に位置する両側町で、東端堀上ほりかみ町が直交する。北陸街道は通町から当町に入り、町の中ほどで北に折れて守山もりやま町に至る。町入口には木戸が設けられていた(「高岡度々御検地之事」高岡市立中央図書館蔵)。本町で、越前から来住した吉十郎なるものが馬具商売をしたのが始まりといい(高岡町由緒聞書)、武具商と武芸指南の町であった。また豊臣秀吉から拝領した御所車を前田利長が下賜したと伝える七町の一。大馬出町とも記され枡形の下にあって軍馬が繰出す所であったという。枡形は現関野せきの神社の一の鳥居近辺で、その下には土居が設けられ、さらにその崖下は林で駒留こまどめと称する柵があったという(高岡市史)。時割は一三時六歩四厘で、町に次ぎ二番目であった(不歩記)。明治六年(一八七三)の役地坪数四千四六〇坪五合(沽券調総計帳)。天明五年(一七八五)の家数八二(家数書上帳)。文政四年(一八二一)の高岡大火では馬借持三軒を含め、全町八三軒を焼失(高岡史料)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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