子宮の収縮力が弱く、陣痛の持続時間が短く、間欠時間が長い場合をいいます。分娩の進行の程度は、医師あるいは助産師が行う内診によって評価されます。正常な分娩の経過では、陣痛は次第に強くなっていくことが多く、それとともに分娩は進行を続けますが、微弱陣痛の状態が続くと母体の疲労が蓄積し、分娩が順調に完了する可能性が低くなってしまいます。陣痛が始まっているのに、内診所見で進行が認められない場合、
母体の疲労がいちばん大きな要因です。分娩の進行が
陣痛が始まったあとも、陣痛があまり強くならないまま時間が経過し、内診上、分娩の進行が認められません。母体の疲労のみがたまっていきます。
分娩の進行は、産道の要素、陣痛の要素、胎児の要素の相互関係で決まると考えられています。内診、超音波検査、必要に応じて骨盤X線検査が行われ、これらの要素を慎重に検討し、他の要素に問題がないと判断された場合に診断されます。
子宮
分娩の進行は、個人差が大きいものです。母子の状態が良好な場合は、無理をしないで時間をかけるという選択肢もあります。
しかし、分娩が長引きすぎた場合には母子の状態が悪化することが多いので、分娩の経過を順調にするためには、ある程度人工的な操作も必要です。
海野 信也
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
出典 母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(母子愛育会総合母子保健センター所長)、子育て編:渡辺博(帝京大学医学部附属溝口病院小児科科長)妊娠・子育て用語辞典について 情報
…表のように異常分娩には非常にたくさんの種類があるが,別項に記載のあるものはその項を参照されたい。
[微弱陣痛uterine inertia]
陣痛(子宮収縮)が弱いために,分娩の進行が遅れるものをいい,最初からのものを原発性微弱陣痛,途中からのものを続発性微弱陣痛という。陣痛以外に分娩を遅らせる原因がない場合は,子宮収縮剤を投与して陣痛を強くする。…
…分娩陣痛による子宮内圧の上昇は40~50mmHgであり,分娩の経過に従い増加する。陣痛の異常値(過強陣痛および微弱陣痛)は表3に示した。分娩第2期の陣痛の強さが50mmHgと分娩第1期末と差がないのは,陣痛が強くなっても子宮口全開大により抵抗が減弱し,内圧が上昇したためと思われる。…
※「微弱陣痛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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