日本大百科全書(ニッポニカ) 「徳山(岐阜県)」の意味・わかりやすい解説
徳山(岐阜県)
とくやま
岐阜県西部、揖斐(いび)郡揖斐川町の一地区。旧徳山村は揖斐川の最上流域にあり、農耕に適する平坦(へいたん)地に恵まれず、下流方面との交通が不便な僻地(へきち)であったが、2008年(平成20)に完成した徳山ダムによって湖底に沈んだ。徳山ダムは全国最大の総貯水量6億6000万トンの多目的ダムで、長い間、補償問題などで着工できなかったが、1983年(昭和58)11月の補償交渉の妥結後、水没する集落の住民は当時の揖斐川町、本巣(もとす)町、糸貫(いとぬき)町、北方(きたがた)町の4町の5地区に集団移転するなどした。村域は1987年(昭和62)、南隣の藤橋村へ編入されたが、藤橋村は2005年(平成17)揖斐川町と合併した。なお、揖斐川町開田(かいでん)にある徳山会館では旧徳山村や徳山ダムについての展示を行っている。
[上島正徳]
『『徳山村史』(1973・徳山村)』
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