朝日日本歴史人物事典 「徳川茂徳」の解説
徳川茂徳
生年:天保2.5.2(1831.6.11)
幕末の尾張(名古屋)藩主,一橋家当主。父は高須藩(岐阜県)藩主松平義建,兄に徳川慶勝,弟に松平容保,松平定敬がいる。安政5(1858)年7月慶勝が謹慎・隠居の処分を受けた後,尾張藩主となり藩論を佐幕の方向に導くが成功せず,文久3(1863)年8月隠居。以来将軍徳川家茂の側近にあって徳川慶喜と対抗した。慶応2(1866)年12月一橋家当主となり,慶応4(1868)年1月の鳥羽・伏見の戦ののち徳川宗家の救済に力を尽くした。
(井上勲)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報