心利(読み)ココロド

デジタル大辞泉 「心利」の意味・読み・例文・類語

こころ‐ど【心利】

《「ど」は形容詞「と(利)し」の語幹という》心に気力が満ちていること。しっかりした心。気合
「遠長く仕へむものと思へりし君しまさねば―もなし」〈・四五七〉
[補説]一説に「ど」は所の意とする。万葉集では、あとに打消しの語を伴う。

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精選版 日本国語大辞典 「心利」の意味・読み・例文・類語

こころ‐ど【心利】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「こころと」とも。「ど」は形容詞「とし(利)」の語幹と同根か ) しっかりした心。気力。正気。
    1. [初出の実例]「出で立たむ力を無みとこもり居て君に恋ふるに許己呂度(ココロド)もなし」(出典:万葉集(8C後)一七・三九七二)

こころ‐きき【心利】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「こころぎき」とも ) 気がきくこと。また、その人。利発。気転。〔名語記(1275)〕
    1. [初出の実例]「扠々心ききの人々かな」(出典:浄瑠璃・相撲祝言はんがく女ぐんはふ(1661‐80頃)二)

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