心恋(読み)うらごおし

精選版 日本国語大辞典 「心恋」の意味・読み・例文・類語

うら‐ごお‥ごほし【心恋】

〘形シク〙 =うらごいし(心恋)
古事記(712)下・歌謡大魚(おふを)よし(しび)突く海人よ 其(し)が離(あ)れば 宇良胡本斯(ウラゴホシ)けむ 鮪突く志毘(しび)

うら‐ごい‥ごひし【心恋】

〘形シク〙 (「うら」は「こころ」の意) 心に恋しく思うさまである。また、何となく恋しく思うさまである。うらごおし。
万葉(8C後)一七・四〇一〇「宇良胡非之(ウラゴヒシ)わが背の君はなでしこが花にもがもな朝なさな見む」

うら‐ごい ‥ごひ【心恋】

〘名〙 (「うら」は「こころ」の意) 心の内で恋しく思うこと。したごい
※万葉(8C後)一七・三九七三「少女(をとめ)らは 思ひ乱れて 君待つと 宇良呉悲(ウラゴヒ)すなり」

うら‐こ・う ‥こふ【心恋】

〘自ハ上二〙 (「うら」は「こころ」の意) 心の内に自然と恋しく思う。
※万葉(8C後)一〇・二〇一五「わが背子に裏恋(うらこひ)居れば天の川夜船漕ぐなる揖(かぢ)の音聞ゆ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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