忌部保(読み)いんべほ

日本歴史地名大系 「忌部保」の解説

忌部保
いんべほ

忌部川上流域に位置し、現松江市東忌部町・西忌部町付近と推定される国衙領保内に忌部惣社(現忌部神社)が鎮座する。文永八年(一二七一)一一月日の杵築大社三月会相撲舞頭役結番帳の一七番に「忌部保廿丁九反三百歩」とみえ、地頭土屋四郎左衛門入道が頭役を勤仕することになっている。土屋氏は相模国土肥氏の一族で、秋鹿あいか郷・持田もちだ庄・末次すえつぐ保、千酌ちくみ(現美保関町)加賀かか(現島根町)、および大東だいとう(現大東町)の一部の地頭でもあり、これらの所領の大半は承久の乱の恩賞として獲得したものと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android