志良田村(読み)しらのたむら

日本歴史地名大系 「志良田村」の解説

志良田村
しらのたむら

現志賀町代田しなんたを遺称地とし、得田とくだ保内に位置する。正和元年(一三一二)八月二五日の尼心称譲状(得田文書)に「とくたのうちしのたのむらのちとうしき」とあるのが初見で、「しのた」は「しらのた」の誤記とみられ、このうち一部を「さきの大ゆきとの」に譲っている。尼心称は得田氏の庶流章氏の一族と推定され、建長七年(一二五五)嫡流の章家が鎌倉幕府から舎弟章氏分を除いた得田保地頭職を安堵されたが(同年八月二二日「将軍家政所下文案」同文書)、この章氏分が得田保内志良田村地頭職と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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