華開院(読み)けかいいん

日本歴史地名大系 「華開院」の解説

華開院
けかいいん

[現在地名]上京区行衛町

浄土宗。本尊の阿弥陀如来像は真如しんによ(左京区)本尊と同木で慈覚大師(円仁)作と伝え、近江坂本の日吉神社の念仏堂にあったものを移したという(浄家寺鑑)。寺伝は康元二年(一二五七)後深草天皇の皇子法達法親王が開基大宮五辻おおみやいつつじ上ル(現上京区花開院町)に創建したという。「拾遺都名所図会」には「当院古ヘハ天台宗にして開基ハ亀山院かめやまいんの皇子四品兵部卿守良もりよし親王五辻いつつじ宮と号す当院の縁起に後深草院の皇子と記すハ謬伝ならんか出家しゆつけし給ひて法達和尚となの里即安居院五辻宮を寺となし給ふ」とある。その後、京極今出川きようごくいまでがわの北、上御霊かみごりよう(現上京区)の東に移り、寛文八年(一六六八)に現在地に移ったという(坊目誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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