志道原庄(読み)しじわらのしよう

日本歴史地名大系 「志道原庄」の解説

志道原庄
しじわらのしよう

志路原しじわらを中心とする地域にあった厳島社領の荘園。立荘は平安末期で山県郡の厳島社領のうち最も早く成立した。

長寛二年(一一六四)六月日付の権中納言(平清盛)家政所下文(厳島文書御判物帖)は、同家政所が凡家綱を「山方郡志道領」の下司職に補任する旨を厳島社神主佐伯景弘に告げている。志道領は志道原庄のことであるが、志道領の相伝地主の家綱が、その所領を清盛寄進したことによるものであった。二年後の仁安元年(一一六六)一一月一七日の伊都岐島社領安芸国志道原庄倉敷内畠在家立券文(新出厳島文書)に「一御社御領志道原御庄」とみえ、厳島社領であったことが明らかなので、清盛を本家とし、厳島社を領家とする荘園であったことが知れる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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