日本大百科全書(ニッポニカ) 「忻州」の意味・わかりやすい解説
忻州
きんしゅう / シンチョウ
中国、山西(さんせい)省中北部の地級市。滹沱河(こだが)の上流のつくる盆地の中心、また分水嶺(ぶんすいれい)を隔てて南の太原(たいげん)盆地と結ぶ位置にあり、山西省中北部の中心都市である。1市轄区、河曲(かきょく)、五台(ごだい)など12県を管轄し、1県級市の管轄代行を行う(2016年時点)。人口312万5000(2014)。農産物の集散地で、小麦、トウモロコシ、コウリャンなどを産し、同蒲(どうほ)線(大同(だいどう)―華山(かざん))、京原線(北京(ペキン)―原平(げんへい))が通じる。北魏(ほくぎ)時代に秀容(しゅうよう)県、隋(ずい)代に忻州が置かれ、1912年に忻県、1983年忻州市と改めた。金(きん)末・元初の詩人元好問(げんこうもん)の墓などがある。
[秋山元秀・編集部 2017年10月19日]