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恥の文化 はじのぶんかshame culture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

恥の文化
はじのぶんか
shame culture

アメリカの文化人類学者 R.ベネディクトが『菊と刀』 The Chrysanthemum and the Sword (1946) のなかで使った用語。他者の内的感情やおもわくと自己の体面とを重視する行動様式によって特徴づけられる文化をいう。彼女はこの「の文化」に対立する文化として,内面的な罪意識を重視する行動様式としての「罪の文化」をあげ,後者が西欧文化の典型であるのに対し,前者を日本人特有の文化体系と考える。すなわち,日本人の行動様式は,恥をかかないとか,恥をかかせるとかいうように「恥」の道徳律が内面化されていて,この行動様式が日本人の文化を特色づけているとする。

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百科事典マイペディアの解説

恥の文化【はじのぶんか】

罪の文化・恥の文化

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世界大百科事典内の恥の文化の言及

【罪】より

…日本の場合,罪は祓や禊によって容易に除去されるという意識が強く働き,先の浄土教的な罪業意識は深くは浸透しなかったといえよう。かつてアメリカの人類学者R.ベネディクトは,その著《菊と刀》において日本の文化を欧米の〈罪の文化〉に対して〈恥の文化〉であると規定したが,日本文化に罪の意識が希薄であることを指摘したものとして注目される。【山折 哲雄】
【聖書とキリスト教における〈罪〉】
 聖書とキリスト教の伝統にみられる罪の観念は多様かつ複合的である。…

【日本社会論】より


【文化型と国民性】
 社会構造における以上のような日本的特色は,文化とパーソナリティのレベルに,その成立基盤をもっていると考えられる。
[〈恥の文化〉論]
 日本の文化の基本的特徴を最初に指摘したのは,アメリカ文化人類学者,R.ベネディクトであった。ベネディクトは,その著《菊と刀》の中で,日本文化の型を,欧米の〈罪の文化guilt culture〉と対比して〈恥の文化shame culture〉だと断定した。…

【恥】より

…恥は一つの状況に対する反応であるが,恥じらいは同時に二つの状況を意識するときに起こる。 R.ベネディクトは西欧型の〈罪の文化〉に対して,日本文化は〈恥の文化〉であると規定した。この比較は前者の大状況志向と後者の小状況志向との対比にもとづいている。…

※「恥の文化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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