恵美須浦(読み)えびすうら

日本歴史地名大系 「恵美須浦」の解説

恵美須浦
えびすうら

[現在地名]芦辺町瀬戸浦

箱崎はこざきの南東部にある浦。もとは塩津しおつと称したが、のち恵美須大明神を祀ったので浦名も改まったという。一五世紀末、壱岐えびす浦で紀州熊野浦の海民は銛の突取法による捕鯨を行っていたとされる(明応二年箱崎八幡宮灯籠銘文など)。寛文元年(一六六一)平戸の網屋惣左衛門が塩津明神の石祠を建立したという(壱岐名勝図誌)。同二年瀬戸せと浦の松尾与四兵衛が平戸の吉村又右衛門、大村深沢儀太夫、播磨明石あかし(現兵庫県明石市)の播磨屋又右衛門ら計七人と共同で当浦で突組(鯨組)を営んだとされる(同書など)。「壱岐名勝図誌」の恵美須浦納屋図には西大納屋・夷社・東大納屋・鯨塔・山見が描かれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む