木屋（読み）キヤ

デジタル大辞泉

き‐や【木屋】

１ 材木を貯蔵する小屋。
２ 材木、また薪を売る家。
３ 薪炭類を入れる小屋。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

き‐や【木屋・樹屋】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 材木の集散に便利な場所にあって材木を貯蔵する倉庫。材木小屋。
   1. [初出の実例]「山背国三処。相楽郡二処。一泉木屋并園地二町」(出典：大安寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年（747）)
3. ② 材木の売買を業とする人。また、その家。材木屋。材木商。
   1. [初出の実例]「材木〈三尋木二編、桂三本〉自木屋申_二請之_一」(出典：実隆公記‐明応八年（1499）六月二日)
4. ③ 薪の売買を業とする人。また、その家。まきや。
   1. [初出の実例]「軒口にかれたる木屋が夏懸て〈道意〉 大斤両も動く浜風〈和武〉」(出典：俳諧・西鶴大矢数（1681）第六七)
5. ④ ( 樹屋 ) 植木屋。
   1. [初出の実例]「『あの大門より北には〈略〉廿八本植へべし。直段如何程』といへば、木屋申は」(出典：咄本・軽口露がはなし（1691）一)
6. ⑤ 大工が、作業をする小屋。大工の仕事小屋。
   1. [初出の実例]「明日先可_レ立_二木屋_一」(出典：晴富宿禰記‐文明一一年（1479）二月二〇日)
7. ⑥ すべての納屋や小屋をいう。柴木屋、こなし木屋、肥木屋(こやしきや)、収納木屋(しなきや)など。薪炭類を収蔵する木小屋の略。

こ‐や【木屋】

1. 〘 名詞 〙 建築工事のために仮に設ける建物。材木を保管したり、大工が仕事をしたりする簡素な家。材木小屋。きや。〔伊京集（室町）〕

出典　精選版 日本国語大辞典