悉地院(読み)しつちいん

日本歴史地名大系 「悉地院」の解説

悉地院
しつちいん

[現在地名]高野町高野山

無量光むりようこう院内に名跡を残す準別格本山で、本尊は愛染明王。明治以前はみなみ谷の北、蛇腹じやばら道の南側の現増福ぞうふく院の北方にあり、学侶方の一院であった。明治二二年(一八八九)の高野山略図では千手院せんじゆいん谷を挟んで無量光院の西側角に描かれる。「諸院家析負輯」には開基観賢僧正(延長三年没)とあり、また文明五年(一四七三)の諸院家帳には「迎仏院蓮任建立今悉地院」とあって、「続風土記」には「此記は元両院なるを今悉地院の一院となれるを云ならん」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

排他的経済水域

略称 EEZ。沿岸国が水産資源や海底鉱物資源などについて排他的管轄権を行使しうる水域。領海を越えてこれに接続する区域で,領海基線から 200カイリの範囲をいう。沿岸国は,水中ならびに海底と地下の天然資...

排他的経済水域の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android