悉地院
しつちいん
[現在地名]高野町高野山
無量光院内に名跡を残す準別格本山で、本尊は愛染明王。明治以前は南谷の北、蛇腹道の南側の現増福院の北方にあり、学侶方の一院であった。明治二二年(一八八九)の高野山略図では千手院谷を挟んで無量光院の西側角に描かれる。「諸院家析負輯」には開基観賢僧正(延長三年没)とあり、また文明五年(一四七三)の諸院家帳には「迎仏院蓮任建立今悉地院」とあって、「続風土記」には「此記は元両院なるを今悉地院の一院となれるを云ならん」とある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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