悟・覚(読み)さとる

精選版 日本国語大辞典 「悟・覚」の意味・読み・例文・類語

さと・る【悟・覚】

〘他ラ五(四)〙
物事道理をつまびらかに知る。あきらかに理解する。
書紀(720)欽明一三年一〇月(寛文版訓)「是の法は諸(もろもろ)の法(のり)の中に、最(もと)も殊勝(すく)れて為(いま)す。解(サトリ)難く入(い)り難し」
② 隠れているものを推しはかって知る。察知する。感づく。認める。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
浄瑠璃・浦島年代記(1722)一「皆京者とさとられまいぞ」
仏語。迷いを去って真理を体得する。生死の世界を超越した境界に達する。
※新古今(1205)羇旅・九八五「さとり行くまことの道にいりぬれば恋しかるべき古郷もなし〈慈円〉」 〔首楞厳経‐四〕

さとり【悟・覚】

〘名〙 (動詞「さとる(悟)」の連用形名詞化)
① 物事の道理をはっきりと知ること。理解。また、気付くこと。感知すること。察知。
※書紀(720)仁徳即位前(前田本訓)「若し死(をは)りぬる者(ひと)、知(サトリ)有らば、先の帝、我(やつかれ)を何謂(いかがおほ)さむや」
② 仏語。迷いを去って真理を知ること。生死の世界を超越すること。
※法華義疏長保四年点(1002)五「迷を守る徒をして此に因て暁(サトリ)を得使(し)めむとなり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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