悪物(読み)あくぶつ

精選版 日本国語大辞典 「悪物」の意味・読み・例文・類語

あく‐ぶつ【悪物】

  1. 〘 名詞 〙 悪いもの。憎むべきもの。
    1. [初出の実例]「悪を去れば善も無く、善を去れば悪も無し。故に善物・悪物にして一物、善心・悪心にして一心なり」(出典:自然真営道(1753頃か))
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐文公一八年〕

あし‐もの【悪物】

  1. 〘 名詞 〙 毒のあるもの。
    1. [初出の実例]「高麗国、得志が帰らむと欲ふ意を知りて、毒(アシモノ)を与へて殺す」(出典日本書紀(720)皇極四年四月(寛文版訓))

あしき【悪】 物(もの)

  1. 荒々しい国の神。強暴な地神
    1. [初出の実例]「あしき物の、見つけそめたるに、いと、恐ろしく、危き事なりと思して」(出典:源氏物語(1001‐14頃)手習)

わる‐もの【悪物】

  1. 〘 名詞 〙 質の良くない物。粗悪な品物

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「悪物」の読み・字形・画数・意味

【悪物】あくぶつ

にくむべきこと。〔左伝、昭二十五年〕生は好物なり。死は惡物なり。~惡物は哀し。

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