悪貨は良貨を駆逐す(読み)あっかはりょうかをくちくす

ことわざを知る辞典 「悪貨は良貨を駆逐す」の解説

悪貨は良貨を駆逐す

名目価値が同じ良貨悪貨が同時に流通すると、やがて良貨はしまい込まれ、悪貨だけが使われるようになる。転じて、俗悪な文化がはやり良質な文化が衰退することや、悪人ばっして善良な人が圧迫される状況などをたとえていう。

[使用例] 善いやつは得て事を好みたがらないから、それで隠れたがる、そうなると、悪いやつはいよいよいい気になって、増長ばっする、人間ばかりじゃない、金銭においてもそうだ、悪貨は良貨を駆逐すといって……[中里介山大菩薩峠恐山の巻|1913~41]

[解説] 通貨紙幣ではなく貨幣、おもに金貨だった時代、名目価値が同じで金の含有量の多いものを良貨、少ないものを悪貨といいました。この表現は、一六世紀イギリスの財政家グレシャムがエリザベス一世に提出した意見書の中で述べた内容を後世学者が簡潔な言葉にまとめたもので、「グレシャムの法則」として知られています。

英語〕Bad money drives out good.

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