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恐山 おそれざん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

恐山
おそれざん

青森県北東部,下北半島中央部にある活火山。別称宇曾利山。恐山山地の中心で,宇曾利山湖を取り囲む外輪山などからなり,最高峰は釜臥山(878m)。カルデラ湖の宇曾利山湖はエメラルド色の水をたたえ,東北端から正津川となって流出。湖の周囲にはおもに流紋岩輝石安山岩からなる大尽山,小尽山,屏風山,円山などの外輪山,釜臥山,朝比奈岳の寄生火山をもつ。湖の北岸には多くの硫気孔や温泉があり,硫黄性ガスが噴出して植物はほとんど生育しない。岩石は分解して黄白色を呈し,異様な景観を現出。周辺山地にはヒバの美林がある。地名はアイヌ語ウショロ(くぼみの意)に由来。湖畔の恐山菩提寺は日本三大霊場の一つで,9世紀頃円仁が開基,本尊は延命地蔵尊。霊場一帯には賽の河原の小石の山が続く。毎年 7月の恐山大祭には,イタコ巫女)によって口寄せ霊媒術)が行なわれる。霊場内には硫化水素を含む酸性緑礬泉の恐山温泉がある。1968年恐山を中心に下北半島の西海岸にかけての地域と,北西端の大間崎,北東端の尻屋崎下北半島国定公園に指定された。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

恐山

下北半島で約1200年続く霊場。平安時代天台宗の慈覚大師円仁が開いたとされる。現在は曹洞宗で、寺名は恐山菩提(ぼだい)寺。開山期間は5月1日~10月末。7月の大祭と10月の秋詣(まい)りは参拝者でにぎわう。

(2012-06-18 朝日新聞 朝刊 青森全県 1地方)

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百科事典マイペディアの解説

恐山【おそれざん】

青森県下北半島の中央部にある円錐形活火山。宇曾利山(うそりやま)ともいう。古生層と第三紀層を基盤とし,輝石安山岩,石英粗面岩からなる。中央の火口湖宇曾利山湖を囲み,大尽(おおつくし)山(最高峰828m),朝日奈岳など蓮華八葉と呼ばれる外輪山と,寄生火山の釜臥(かまぶせ)山がある。
→関連項目青森[県]大畑[町]下北半島下北半島国定公園むつ[市]

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世界大百科事典 第2版の解説

おそれざん【恐山】

青森県北東部,下北半島北部に位置する円錐形の火山と外輪山の総称。〈おそれやま〉あるいは宇曾利(うそり)山ともいい,恐山の名はこの地の菩提寺(円通寺)の山号に由来している。流紋岩,石英安山岩,輝石安山岩などからなり,中央に直径約4kmのカルデラをもつ。これをとりまく外輪山として,最高峰の大尽(おおつくし)山(828m)をはじめ,屛風山,北国山,障子山,小尽山,円山などの山々が連なり,さらにその外側には,釜臥(かまぶせ)山,朝比奈岳などの寄生火山がそびえている。

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大辞林 第三版の解説

おそれざん【恐山】

青森県下北半島北部にある火山。海抜879メートル。カルデラ湖岸の円通寺は日本三大霊場の一つで、七月に「いたこの口寄せ」がある。宇曽利うそり山。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔青森県〕恐山(おそれざん)


青森県北東部、下北(しもきた)半島北部にある複式火山の総称。大尽(おおづくし)山・屏風(びょうぶ)岳などの外輪山に囲まれたカルデラ内に宇曽利山(うそりやま)湖がある。外輪山南東側に最高峰の釜臥(かまふせ)山(標高879m)などの寄生火山が噴出。「おそれやま」とも読み、「宇曽利山」ともいう。湖周辺に多数の硫黄噴気孔があり、草木のない荒涼とした光景は「地獄」の形象といわれ、下北半島観光の拠点になっている。湖北岸にある円通(えんつう)寺は高野(こうや)山・比叡(ひえい)山とともに日本三大霊場の一つ。いたこの「口寄せ」も有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

恐山
おそれざん

青森県北東部、下北半島の北部を占める火山。「おそれやま」ともいう。山体はほぼ円錐(えんすい)形で、山頂に直径約4キロメートルのカルデラを形成している。周囲の外輪山には大尽(おおづくし)山をはじめ、屏風(びょうぶ)山、北国山、小尽(こづくし)山などがあり、その外部には寄生火山の釜臥(かまぶせ)山、朝比奈(あさひな)岳などがある。石英粗面岩、輝石安山岩などからなり、基底をなす第三紀層の上に噴出したものである。カルデラの内部には直径約2キロメートル、ほぼ円形の宇曽利山(うそりやま)湖がある。湖の周囲には多数の硫気孔があって、植物が育たず、一種異様な風景を展開する。北岸の一角に862年(貞観4)慈覚大師円仁(えんにん)が開いたとされる円通寺があり、高野山(こうやさん)、比叡山(ひえいざん)とともに日本三大霊場の一つとされ、信仰の山として知られる。円通寺の山門を入ると両側に40基以上の石灯籠(どうろう)が並び、境内の奥の本堂まで続く参道がある。境内には本殿、宿坊、湯小屋などの建物がある。また地獄谷、賽(さい)の河原(かわら)、極楽浜などとよばれる場所があり、石積みの小山、卒塔婆(そとば)などが散在し、硫気孔から噴出する亜硫酸ガスが立ちこめ、荒涼とした風景をみせる。恐山は死者の集まる山とされ、7月20~24日の恐山大祭には参詣(さんけい)人と観光客でにぎわい、境内の至る所で「いたこ」とよばれる巫女(みこ)の口寄せが行われ、死者との会話に涙する老女の姿がみられる。恐山円通寺境内に大小60もの泉源があり、そのなかで湯量が多く泉温の高いものが浴用に利用されている。古滝の湯、薬師の湯、冷抜の湯、花染の湯とよばれる四つの湯小屋がある。[横山 弘]
『楠正弘著『下北の宗教』(1967・平凡社)』

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世界大百科事典内の恐山の言及

【温泉】より

…この温泉による霊験は,熊野参詣者が熊野川の水で身を清めてから本宮に参拝する儀礼行為と対応しているのであろう。同様に東北最北端の恐山は死霊の集まる霊山とされているが,その宇曾利山湖の周辺には強烈な臭気を発する硫黄泉が噴出し,参詣者の心身をいやす温泉場が設けられている。また出羽三山の一角を占める湯殿山でも,山頂にある神体の大石からは熱泉があふれ,登拝者は裸足をひたして心身のよみがえりを祈る。…

【鶏冠石】より

…低温熱水鉱脈,火山昇華物,温泉沈殿物中に含まれて産出し,しばしば輝安鉱Sb2S3,石黄As2S3を伴う。日本では群馬県西牧鉱山,北海道手稲鉱山,青森県恐山が産地として有名である。量的にまとまって産出することはまれで,ヒ素資源としては重要でない。…

※「恐山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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