家庭医学館 「慢性副睾丸炎」の解説
まんせいふくこうがんえんまんせいせいそうじょうたいえん【慢性副睾丸炎(慢性精巣上体炎) Chronic Epididymitis】
急性副睾丸炎(「急性副睾丸炎(急性精巣上体炎)」)が治らずに慢性となったものがほとんどですが、結核菌(けっかくきん)や梅毒(ばいどく)の感染でおこることもあります。
[症状]
陰嚢内(いんのうない)の副睾丸(睾丸に付着している小さな器官)にしこりを感じますが、痛みや発熱はなく、一般に症状は軽い病気です。
ふつうの細菌でおこった急性副睾丸炎が慢性化したものか、結核菌や梅毒の感染によるものか、また、副睾丸腫瘍(ふくこうがんしゅよう)、睾丸腫瘍との区別がむずかしいことがあります。
[治療]
症状が軽いものは経過をみるだけでよいのですが、しこりが大きくなってきたり、痛みなどが出るようなら、抗生物質、消炎鎮痛薬を用います。再発したもの、治りにくいもの、結核菌の感染や腫瘍ができた可能性などがあれば副睾丸を摘出し、原因を調べてそれに応じた治療をします。