日本歴史地名大系 「慶恩寺」の解説 慶恩寺けいおんじ 奈良県:宇陀郡大宇陀町春日村慶恩寺[現在地名]大宇陀町大字春日春日(かすが)の北部に位置。松谷山菩提(ぼだい)院と号し、浄土宗。本尊阿弥陀如来。寺伝によれば持統天皇のときに吾城(あき)行宮を賜って堂宇としたのに始まるという。文治二年(一一八六)四月、俊乗坊重源が東大寺大仏殿再興にあたり、伽藍指図五分の一の試みとして当寺を建立したと伝える。桃山から江戸時代にかけては寺運大いに栄え、末寺は二十数ヵ寺を有したという。安政七年(一八六〇)本堂・観音堂などを焼失、現本尊はのちに長谷(はせ)寺能満(のうまん)院(現奈良県桜井市)から移されたものといい、鎌倉中期の作と考えられている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by