デジタル大辞泉 「懐炉灰」の意味・読み・例文・類語 かいろ‐ばい〔クワイロばひ〕【懐炉灰】 火をつけて、懐炉に用いる固形燃料。ふつう桐灰きりばい・麻殻灰・わら灰などに助燃剤を加えて紙袋に詰める。《季 冬》 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「懐炉灰」の意味・読み・例文・類語 かいろ‐ばいクヮイロばひ【懐炉灰】 〘 名詞 〙 懐炉に、火をつけて入れる固形燃料。近世中期、懐炉ができた当時は、茄子(なす)の茎、枝、根、犬蓼(いぬたで)の茎を黒焼きにして用いたが、現在では、桐、麻殻、胡麻殻、藁、よもぎなどの粉末に助燃剤を加えて棒状に固め、紙に包んであるのが普通。《 季語・冬 》[初出の実例]「店の蚊遣(かやり)香、懐炉灰(クヮイロバイ)に座をゆづり」(出典:たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉一〇) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
世界大百科事典(旧版)内の懐炉灰の言及 【懐炉】より …医学上一種の熱罨法(ねつあんぽう)として腹痛,神経痛などにも利用される。古くは焼石や温石(おんじやく)などが使われていたが,元禄(1688‐1704)初めころ保温力の強いイヌタデやナスの茎などの灰(懐炉灰)に点火し金属性容器に密閉して燃焼させる懐炉が発明された。近代になると懐炉灰は桐灰,麻殻灰,ゴマ殻灰,わら灰,ヨモギ灰などに助燃剤を加えて紙袋に詰めたものに改良された。… ※「懐炉灰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」 Sponserd by