我が立つ杣(読み)ワガタツソマ

デジタル大辞泉 「我が立つ杣」の意味・読み・例文・類語

わがたつ‐そま【我が立つ×杣】

[連語]
自分が住む山。
阿耨多羅三藐三菩提あのくたらさんみゃくさんぼだいの仏たち―に冥加みゃうがあらせ給へ」〈新古今・釈教〉
1伝教大師の歌が、比叡山ひえいざん建立のときの歌と伝えられるところから》比叡山異称
「おほけなく憂き世の民におほふかな―に墨染の袖」〈千載・雑中〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「我が立つ杣」の意味・読み・例文・類語

わが【我が】 立(た)つ杣(そま)

  1. [ 一 ] 自分の入り立つ山。
    1. [初出の実例]「阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)の仏達わがたつそまに名賀(みゃうが)あらせたまへ〈伝教大師〉」(出典和漢朗詠集(1018頃)下)
  2. [ 二 ] ( [ 一 ]の伝教大師の歌が比叡山中堂建立の時によまれたというところから ) 比叡山の異称。
    1. [初出の実例]「おほけなくうき世の民におほふ哉わがたつ杣にすみぞめの袖〈慈円〉」(出典:千載和歌集(1187)雑中・一一三七)

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