デジタル大辞泉
「阿耨多羅三藐三菩提」の意味・読み・例文・類語
あのくたら‐さんみゃく‐さんぼだい【×阿×耨多羅三×藐三×菩▽提】
《〈梵〉anuttara samyak saṃbodhiの音写。無上正等覚などと訳す》仏語。仏の悟り。一切の真理をあまねく知った最上の智慧。真理を悟った境地。
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「阿耨多羅三藐三菩提」の意味・読み・例文・類語
あのくたら‐さんみゃく‐さんぼだい【阿耨多羅三藐三菩提】
- 〘 名詞 〙 ( [梵語] anuttara-samyak- saṃbodhi の音訳。「無上正遍知、無上正等覚」とも訳す ) 仏語。仏の悟り。真理を悟った境地。この上なくすぐれ正しく平等である悟りの境地。阿耨菩提。
- [初出の実例]「此三菩薩必二定阿耨多羅三藐三菩提一不レ退二無上智道一」(出典:顕戒論(820)上)
- [その他の文献]〔般若波羅蜜多心経〕
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阿耨多羅三藐三菩提
あのくたらさんみゃくさんぼだい
仏教用語。サンスクリット語のアヌッタラー(無上の)・サムヤク(正しい、完全な)・サンボーディ(悟り)anuttarā samyak-sa
bodhiの音写。仏の仏たるゆえんである、このうえなく正しい完全なる悟りの智慧(ちえ)のこと。無上正等正覚(むじょうしょうとうしょうがく)、無上正真道(しょうしんどう)、無上正遍知(しょうへんち)と訳される。仏、縁覚(えんがく)、声聞(しょうもん)がそれぞれ得る悟りの智慧のなかで、仏のそれ(菩提(ぼだい))は、このうえない究極のものを示す。
[伊藤瑞叡]
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「阿耨多羅三藐三菩提」の意味・わかりやすい解説
阿耨多羅三藐三菩提【あのくたらさんみゃくさんぼだい】
サンスクリットanuttara-samyak-sambodhiの音写。無上正等覚(しょうとうかく)と訳し,仏の悟りの智慧(ちえ)のことで,この上なくすぐれ,平等円満である意。また仏の尊称でもある。
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阿耨多羅三藐三菩提
あのくたらさんみゃくさんぼだい
サンスクリット語 anuttarasamyaksaṃ bodhiの音写。仏教用語。最高の理想的な悟りのこと。無上正等覚などと訳され,阿耨菩提 (あのくぼだい) などと省略される。
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世界大百科事典(旧版)内の阿耨多羅三藐三菩提の言及
【仏教】より
…これに対し大乗仏教では,仏になる菩薩の道を万人に可能とし,大乗(大きな乗り物の意)であることを自認した。誰でも仏と同じ悟り(阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみやくさんぼだい)二無上菩提)に向けて発心すれば菩薩である。菩薩にもまた凡聖が区別されるが,完成された学説では十地(十種の菩薩の階梯)の初地以上のものが聖人とされる。…
【菩提】より
…そこで《大智度論》などは3種の菩提や5種の菩提を説く。そして小乗の声聞の菩提と縁覚の菩提は執着や煩悩を滅尽しているけれども,真の菩提ということはできず,大乗の仏と菩薩の菩提のみが阿耨多羅三藐(あのくたらさんみやく)三菩提anuttarasamyak‐saṃbodhiである。これは無上正等正覚と訳されるが,すべての段階の菩提を越えて,最高にして正しく,遍(あまね)き正覚だというのである。…
※「阿耨多羅三藐三菩提」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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