戦略国際問題研究所(読み)センリャクコクサイモンダイケンキュウジョ(英語表記)Center for Strategic and International Studies

デジタル大辞泉 「戦略国際問題研究所」の意味・読み・例文・類語

せんりゃく‐こくさいもんだい‐けんきゅうじょ〔‐ケンキウジヨ〕【戦略国際問題研究所】

シー‐エス‐アイ‐エス(CSIS)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「戦略国際問題研究所」の意味・わかりやすい解説

戦略国際問題研究所
せんりゃくこくさいもんだいけんきゅうじょ
Center for Strategic and International Studies

外交・防衛・安全保障・エネルギー問題などに強みをもつアメリカの民間シンク・タンク。英語の頭文字をとってCSISと略称する。アメリカのワシントンDCに本部を置き、アメリカの歴代政権に外交・防衛・安全保障を中心とする政策提言をしている。元国務長官のヘンリー・キッシンジャー、元大統領補佐官のズビグネフ・ブレジンスキー、元通商代表のカーラ・ヒルズCarla A. Hills(1934― )、元国務副長官のリチャード・アーミテージRichard L. Armitage(1945― )らアメリカ政府の元高官を議長、理事、顧問などとして迎え入れている。また多くの研究員を時の政権の要職へ送り込んでいる。共和、民主両党にパイプをもつ超党派の中道的政策研究機関である。

 1962年、ワシントンDCにあるジョージタウン大学の学内研究組織として発足。1987年にジョージタウン大学から独立し現在に至っている。2017年時点で、議長はハイアットホテルグループを経営する経済人のトーマス・プリツカーThomas J. Pritzker(1950― )、最高経営責任者は元国防副長官のジョン・ヘイムリJohn J. Hamre(1950― )。200人を超えるスタッフが常勤しているほか、世界に外交や安全保障などの専門家のネットワークを築き、バーチャル・シンク・タンク方式で研究・提言活動も進めている。日米関係では日本部(Japan Chair)を設置し、二国間関係や日米同盟の強化に向けて研究・提言をしている。日本部には日本の多くの官僚や政治家が籍を置いている。

[矢野 武 2017年3月21日]

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