戸山遺跡(読み)とやまいせき

日本歴史地名大系 「戸山遺跡」の解説

戸山遺跡
とやまいせき

[現在地名]新宿区戸山一丁目

遺跡は神田川右岸の豊島台(武蔵野面)淀橋よどばし(下末吉面)の境から豊島台にかけて展開し、神田川流域の遺跡のなかで最下流にある。東方向に延びる舌状台地は標高二三―三〇メートルで、谷は東へゆるやかに傾斜している。調査は平成元年(一九八九)に開始された。弥生時代後期住居跡が標高二五メートルの線上に集中して三四基確認され、ほかには奈良時代後期の国分期の住居跡一軒・北斜面に縄文時代早期の炉穴跡一、南斜面の標高一六メートルの所に江戸時代末の井戸跡一が確認された。当遺跡は弥生時代後期の弥生町式から前野町式にかけての大集落跡で、発掘はその一部であるが、全域には二〇〇軒を超える住居跡の存在が考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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