戸田欽堂(読み)とだ きんどう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「戸田欽堂」の解説

戸田欽堂 とだ-きんどう

1850-1890 明治時代の民権運動家,小説家
嘉永(かえい)3年7月19日生まれ。美濃(みの)(岐阜県)大垣藩主戸田氏正(うじただ)の子。明治4年渡米,帰国後洗礼をうけ,聖書の販売などにあたる。のち北辰社にくわわり,国会開設請願運動を展開。また政治小説「民権演義情海波瀾」をあらわした。明治23年8月10日死去。41歳。名は氏益。通称は三郎四郎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の戸田欽堂の言及

【政治小説】より

…明治前期に自由民権思想とナショナリズムの精神を普及させる目的で書かれた一群の傾向小説を指す。政治小説の最初の作品は1880年(明治13)に刊行された戸田欽堂(1850‐90)の《民権演義 情海波瀾》である。この作品は,芸者魁屋(さきがけや)阿権をめぐる2人の客和国屋民次と国府正文の鞘当てという筋書きどおり,民権の確立(国会開設)を争点とする政府と人民の対立と調和が,アレゴリーの形式に託されている。…

※「戸田欽堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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