デジタル大辞泉 「手持」の意味・読み・例文・類語 て‐もち【手持(ち)】 1 手に持つこと。また、手で持って構えること。「手持ちのカード」「手持ちでカメラのシャッターを切る」2 手もとにあること。現在持っていること。また、そのもの。「外貨の手持ちがない」3 手の構え方。「―はいかほども開きたるがよき」〈筑波問答〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「手持」の意味・読み・例文・類語 て‐もち【手持】 〘 名詞 〙① 手に持っていること。手もとにあること。現に所有していること。また、そのもの。特に、今持っている現金。[初出の実例]「手もちが無いでやるまいぞやるまいぞ」(出典:雑俳・柳多留‐一五(1780))② 手の構え方。手の保ち方。構えた手のかたち。手ぶり。[初出の実例]「人に鞠を教へ給ひしを承りしに、手もちは如何程も開きたるがよきと教へられき」(出典:筑波問答(1357‐72頃))③ 手を加えて保たせること。扱われて保存される間。④ 物事の処置の仕方。もちあつかい。また、身の振り方。みもち。[初出の実例]「自然又我等威光も至在之者、佞人共之手持如何と存候哉」(出典:島津家文書‐天正一一年(1583)二月二〇日・近衛龍山(前久)書状)⑤ 気をまぎらわせるためのしわざ、しぐさ。多く、下に打消の語を伴って用いる。→てもちわるい・てもちない。[初出の実例]「小桜〈略〉にげ入ける。さもん大きにどうてんし、手持のなさにそぞろに也」(出典:説経節・伍太力菩薩(1704‐16頃)三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例