精選版 日本国語大辞典 「手限」の意味・読み・例文・類語
て‐ぎり【手限】
〘名〙
※禁令考‐後集・第二・巻一二・寛政五年(1793)「右一支配所之内之儀、御代官御預所役人手限にて可レ致二吟味一筋に候得共」
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…証拠については,有罪判決をするのに自白を必要とし,かつそれで十分であったから裏づけ捜査はよく行われず,口書には一部自白,虚偽自白はもとより,役人による虚構をいれる余地があった。 各奉行や代官には専決できる刑罰の範囲(手限(てぎり))が定まっていた。これを超える事件や決しがたい事件は,先例ないし《公事方(くじかた)御定書》を準拠として刑罰を擬して老中にうかがう。…
…これによって犯罪事実は確定され,直接口頭の審理は終了し,以後はこの調書をもとに書面審理で刑罰を決定した。奉行代官等は専決できる刑罰の範囲が定まっており(手限(てぎり)),これを超える事件や,決しがたい事件は支配系統に従って上司に御仕置伺を出す。伺は究極的には老中の裁断となり,老中が指令(指図)を下したが,これを実際に取り扱うのは仕置掛奥右筆(おくゆうひつ)であった。…
※「手限」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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