指図(読み)サシズ

デジタル大辞泉 「指図」の意味・読み・例文・類語

さし‐ず〔‐ヅ〕【指図】

[名](スル)
物事のやり方などを指示命令して人を動かすこと。また、その指示や命令。「指図を受ける」「あご指図する」
法律用語。
㋐証券上の記載によって、ある特定の人を権利者として指定すること。
㋑甲が乙から給付を受け丙に給付する場合、三者間の支払い関係を簡易にするため、甲(指図人)が乙(被指図人)に指図して丙(受取人)に給付させること。
家の図面設計図。見取り図。また、地図。
すずり引きよせ、家の―を書いて居る」〈浮・一代男・五〉
見積もり。推定
「今七千貫目もち世間の―に違ひなし」〈浮・織留・二〉
[類語]指示命令言い付けめいれい指令下命号令発令沙汰さた主命君命上意達し威令厳令厳命

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の指図の言及

【建築設計】より

…平安時代には,このように工事現場でデザインの手直しをすることが多かったことを示している。同日記には指図(さしず)(差図とも書く。平面図)と木形(模型)を使って設計を進めたとも書かれているが,この時代の図は現存せず,実態は明らかでない。…

【指図債権】より

…特定の者またはその者のなす指図(証券にある者を権利者として指定する旨を記載すること)によって指定された者に弁済されるべき証券的債権(その成立,存続,譲渡,行使などが原則として証券によって行われる債権)。商法・手形法等に定められている典型的な有価証券である手形,小切手,貨物引換証等はいずれも,指図文句(証券に記載された特定の者またはその者の指定する他の者に支払う旨の文言)がなくても,法律上当然に指図証券とされている。…

※「指図」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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