手根(手首)から先の骨格を形成する骨をいい、手根骨、中手骨(ちゅうしゅこつ)、指骨に大別される。手根部にある手根骨は8個の小さい骨からなり、4個ずつが近位列(前腕側)と遠位列(手先側)とに2列に配列している。近位列では母指側から小指側に向かって舟状骨(しゅうじょうこつ)、月状骨(げつじょうこつ)、三角骨、豆状骨(とうじょうこつ)が並び、遠位列では同じく大菱形骨(だいりょうけいこつ)、小菱形骨、有頭骨、有鉤骨(ゆうこうこつ)が並ぶ。各骨の名称はそれぞれの形状から名づけられたものである。手根骨で最大なのが有頭骨で、中央に位置していて手首の運動の中心となる。中手骨は指骨と手根骨との間にある管状骨で、細長い5個の骨で構成される。母指側から小指側に向かって第1~第5中手骨とよぶ。各中手骨は近位側の骨端が肥厚した底、細い管状の体、遠位端の肥厚した頭の3部分に分けられる。第1中手骨は母指の中手骨になるが、もっとも短くて太い。指骨は指の骨格で、母指では2個の指骨、他指は3個の指骨で構成される。指骨は中手骨側から基節骨、中節骨、末節骨とよび、母指には中節骨が欠けている。
正常な手の骨格は手根骨、中手骨および指骨の長軸が、掌側で凹を示す縦穹隆(じゅうきゅうりゅう)とよぶ彎曲(わんきょく)を呈しており、伸筋と屈筋とのバランスが保たれている。手根部の横断面では遠位側の4個の手根骨が掌側に凹形の横穹隆を形成しており、この形状は手掌での把握作業に重要な役割を果たしている。なお、手骨には常在する27個の骨のほかに、種子骨、過剰骨、副骨などがみられることがある。
手骨のなかでもっとも骨折の多いのは指の基節骨とされる。また、手根骨では舟状骨がもっとも骨折しやすい。これは舟状骨が手根骨の近位列と遠位列とを連絡する位置にあるためである。手の主要な関節には、橈骨(とうこつ)手根関節、手根間関節、手根中手関節、中手指節関節、指節間関節がある。
[嶋井和世]
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