橈骨(読み)とうこつ(英語表記)radius

翻訳|radius

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

橈骨
とうこつ
radius

前腕の母指側にある細長い骨。形は三角柱状で下部ほど太くなっており,下端外側は茎状突起となっている。前腕骨は橈骨と尺骨の2本の骨で構成され,橈骨の上端は上腕骨および尺骨と連接して肘関節を構成し,下端は手根骨および尺骨頭と連接している。

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デジタル大辞泉の解説

とう‐こつ〔タウ‐〕【×橈骨】

前腕の親指側にある長骨。上は上腕骨・尺骨に、下は腕骨につながる。

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百科事典マイペディアの解説

橈骨【とうこつ】

前腕の親指側にある細長い骨。尺骨と対をなす。上端は肘(ちゅう)関節の形成にあたるが,下部の方が太く,下端と手根骨との間に手首の関節(橈骨手根関節)をつくる。
→関連項目肘内障

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世界大百科事典 第2版の解説

とうこつ【橈骨 radius】

四足動物の前肢(上肢)の前腕部,つまりひじから手首までの部分には,一般に2本の棒状の骨が平行して並んでいる。それらのうち母指(第1指)側にある骨を橈骨,他を尺骨という。四肢のすべての長骨についていえることだが,橈骨も祖先の魚類の胸びれの骨格を受け継いだものとして原始両生類に現れて以来,高等哺乳類に至るまで,その配置や全般的性格は本質的にほとんど変わっていない。ただ二次的に水中や地中生活に適応した動物では,橈骨が手首の手根骨と同様の塊状の骨になったり(首長竜,魚竜),極度に太短くなったり(クジラ,モグラ)することがある。

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大辞林 第三版の解説

とうこつ【橈骨】

前腕二骨の一。拇指側にあり、尺骨と平行している管状の長骨。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

橈骨
とうこつ

前腕は2本の前腕骨で構成されている。体を直立させて上肢を垂直に垂らし、手掌(手のひら)を前面に向けたとき、前腕の外側(そとがわ)に位置するのが橈骨である。解剖学で上肢を説明するとき、橈骨の並ぶ側をつねに上肢の外側(がいそく)(橈側)とよぶ。前腕を構成する他の1本は尺骨(しゃくこつ)である(この側を尺側とよぶ)。橈骨のほうが尺骨よりも短く、その長さは男性で約22センチメートル、女性で約20センチメートルある。橈骨は、上下の骨端と骨体(骨幹)の3部に分けられ、尺骨とはこの両端で関節をつくる。なお、橈骨の上端(近位端)では、側面が関節環状面となって尺骨と関節をつくる。また、橈骨上端は肥大して橈骨頭とよばれ、上腕骨小頭の部分と関節をつくる。橈骨下端(遠位端)には尺骨、手根骨と関節をつくる関節面がある。橈骨体は、全長にわたって外側に緩く凸彎(とつわん)を示し、3面と3縁(前縁、後縁、骨間縁)の三角柱状を呈している。3縁のうち、骨間縁は内側に向かって鋭い縁(へり)を形成し、尺骨との間に前腕骨間膜が張られている。上腕二頭筋の腱(けん)は橈骨に付着している。[嶋井和世]

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精選版 日本国語大辞典の解説

とう‐こつ タウ‥【橈骨】

〘名〙 (「とう」は「橈」の慣用音) 前腕の二本の骨のうち、親指側にある長骨。中央部は三角柱状で、上端は上腕骨・尺骨と、下端は手根骨および尺骨とそれぞれ関節をなす。〔医語類聚(1872)〕

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世界大百科事典内の橈骨の言及

【骨格】より

…棒のように長い骨で,中央部は管になっている。上腕骨橈骨radius前腕の2本の骨のうち,親指側にある骨。尺骨とともにひじから手首までの骨格をなす。…

【腕】より

…表面はいうまでもなく皮膚で包まれている。骨格は原型的な四足動物のそれとほぼ同じで,上腕の中にある上腕骨と前腕の中にある橈骨(とうこつ)および尺骨とからなっている。掌を前に向けると橈骨が外側に,尺骨が内側に互いに平行しているが,掌を後ろに向けると橈骨と尺骨とは交差する。…

【骨格】より

…体肢の骨格は,体肢がひれから脚に変わったのにつれて,高等脊椎動物のそれと同一の構成をとるにいたった。すなわち,自由部に上腕(大腿),前腕(下腿),手(足)の3部が区別され,前腕(下腿)には橈骨(とうこつ)(脛骨)と尺骨(腓骨)という2個の骨が並列している。ただしカエル類では,橈骨と尺骨が合体して橈尺骨となり,脛骨と腓骨が合体して脛腓骨となっている。…

※「橈骨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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