才代村(読み)さいたいむら

日本歴史地名大系 「才代村」の解説

才代村
さいたいむら

[現在地名]八東町才代

茂田もだ村の東に位置し、小畑おばた郷一二ヵ村の一。村域は八東川両岸にまたがる。両岸は船渡しで結ばれ、南岸に八東川最上流の船着場があった(因幡志)。枝村に高田たかだ竹石たけいし(竹市とも)があり、竹石は本来武石と書いたという(同書)。安元三年(一一七七)三月日の新興寺住僧等解案(新興寺文書)新興しんごう寺領の四至が記され、南限は「武石八東河之小部符堺」であった。

藩政期の拝領高は三一六石余。本免五ツ八分。享保一九年(一七三四)の鈴木孫三郎所持本「因幡誌」によると高三五〇石、竈数六三。「因幡志」では家数八八、土産は莨・矢竹・杉角・栗柱・挽板・杉皮・炭・薪・鱒・鮭・比良女。産土神はさわ大明神(現沢神社)。安政五年(一八五八)の村々生高竈数取調帳では生高三五八石余、竈数一〇二。石原・河崎・矢野三氏の給地があった(給人所付帳)。延享四年(一七四七)、南東に位置する岩淵いわぶち村分領の草山へ当村とひがし村の者が出入りしたとして争論が発生、藩役人見分のうえで各々の村領が確定されるとともに、岩淵村領への入会に対し当村と東村は年に米一石六斗を支払うことになった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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