デジタル大辞泉 「打たす」の意味・読み・例文・類語 うた・す【打たす】 [動サ下二]《「す」はもと使役の助動詞。むちで打って馬を走らせる意から》馬に乗って行く。「手勢百騎とも二百騎とも、―・せたる大名は一人も参らず」〈太平記・三〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「打たす」の意味・読み・例文・類語 うた‐・す【打】 [ 1 ] 〘 自動詞 サ行下二段活用 〙 ( 動詞「うつ(打)」の未然形に、使役の助動詞「す」が付いて一語化したもの )① ( むちで打って馬を走らせる意から ) 馬に乗って進む。[初出の実例]「御さきと云は、大外記、大夫史、弁、少納言をくるまのやかたぐちにうたする也」(出典:愚管抄(1220)六)② ( 使役表現を用いて、受身の意を表わしたもの。武士ことばに見られる用法 ) 打たれる。打つがままにさせておく。[初出の実例]「なんぢが親に、父をうたせぬ」(出典:曾我物語(南北朝頃)一〇)[ 2 ] 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 打たせておく。打つままにしておく。あたるままにする。[初出の実例]「其の辺には柔かな波を時々打(ウ)たして、凝(じっ)と大人しくしてゐる」(出典:永日小品(1909)〈夏目漱石〉心) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例