日本歴史地名大系 「扱沢村」の解説 扱沢村ぐみさわむら 和歌山県:海南市扱沢村[現在地名]海南市扱沢日方(ひかた)川の源にあたる海南高原の北斜面に位置する。耕地は標高三五〇メートルから四五〇メートルの緩斜面に階段状に開かれる。名草(なくさ)郡に属し、北が別所(べつしよ)村に接するほかは、東は長峰(ながみね)山脈を越えて東畑(ひがしばた)村、南は白髪(しらがみ)峠を隔てて有田郡糸野(いとの)村(現金屋町)の山地と対峙、西は鏡石(かがみいし)山を隔てて海部(あま)郡引尾(ひきお)村(現海草郡下津町)。三上(みかみ)庄重禰(しこね)郷のうちで、古くは西畑(にしばた)村あるいは畑(はた)村と称した。嘉暦二年(一三二七)以来の別所村との境相論の文書(間藤家文書)には「西畑村」「畑村」と記される。扱沢という地名は、永享一〇年(一四三八)の禅林寺田畠目録并所務帳(禅林寺文書)に「クミサワ畑三十歩」と所領田の注記にみえるのが早い。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報